蒸気高温乾燥機
バイオ乾燥機と蒸気高温乾燥機の比較
バイオ乾燥機
- バイオ乾燥機の機械類は特にない。躯体の木の細胞が働いてくれる。
- 乾燥機の大きさは無限と言えるほどに自由自在
- バイオ乾燥材は暴れないため、重しが不要
蒸気高温乾燥機の利点と(欠点);
- 生産性を上げることが可能である。(同時に、材は焦げて、燃えた臭いがする。細胞は完全に破壊されてボロボロ。)
写真が1枚入る。 - 高温(80~130℃)の蒸気で材をふやかすことで材の割れを防止できる。(同時に、高額の重油燃料代が必要である。)
- 公的試験所のテストでは強度は十分保つことが立証されている。(乾燥処理直後ではテストに表れないが、細胞が著しく破壊させているため、10年後、20年後、50年後に同材をテストすれば、大震災に耐えることの出来る材ではないことが立証されるに違いない。)
バイオ乾燥機の利点と(欠点);
- バイオ乾燥材の最大の利点は良質材を提供できることである。材質の良さは文科省が立証している。国宝建造物や重要文化財建造物に仕様する木質材には蒸気高温乾燥材を採用せず、バイオ乾燥材を多く採用している。
(生産性は蒸気高温乾燥機の半分以下であることを欠点と評価するケースがある。しかし、バイオ乾燥機は何も劣るものではない。35℃の設定温度により良質材を提供するために蒸気高温乾燥機の2倍、処理時間がかかるだけである。バイオ乾燥機はそのために蒸気高温乾燥機の処理材積量を2~4倍増加させる大きな躯体を提案している。それでも投資額は比べ物にならないほど極めて低い。)
- バイオ乾燥材は天然乾燥と同様、割れが出来る防止対策には、これもバイオの機能を用いている。
- バイオ乾燥機は、小型扉を別に持ち、稼働中でもいつでも自由に庫内に出入りが可能。
- 温度が35℃前後であるため、数人が一緒に庫内で長時間の作業(乾燥状況の確認など)をすることが可能。
- 樹種が違っても、含水率が大きく異なっても、一緒に同時に乾燥させることが可能。
- 数トンの重しが不要。
蒸気高温乾燥機
- 機械類のスペースが約1/3を占める(1例)。
蒸気高温乾燥機の機械類;
ダクト、給気ファン、除湿ファン、ボイラー、加湿器、空気採熱器、空気加熱器、加湿加熱器、温水加熱器、圧縮機、膨張器、冷却水槽、冷却除湿器、ヒートポンプ、エアヒーター、エアーダンパー、電気制御盤、温度センサー、加湿センサー、バッファタンク、コントローラなど。
バイオ乾燥技術を使った長期保存木材
国宝や重要文化財建造物が焼失した後に復元したり、あるいは建て替えをするときの構造材や化粧材には、多くは長期保存技術が要求されます。例えば、防腐、防虫、狂い防止、割れ防止、不燃化の全ての薬剤(環境に無害な水溶液)を同時に木の細胞の全てに注入させ、さらに、薬剤の有効成分だけを細胞内に閉じ込めて水だけを排出する高度乾燥技術が要求されます。このためにバイオ乾燥機が必要となります。
長期保存材の出来あがりが以下の写真です。
>> 長期保存技術